肥満大国のアメリカ
アメリカ人は日本人と比べて大柄。
でも、大きいのは背だけじゃありません。
横のサイズも日本人に格段な差をつけて大きな方がいらっしゃいます。
ぽっちゃりメタボの方から、「昔お相撲さんだった?」とい聞きたくなるような方、ウソでしょ・・・と目を疑いたくなるような方まで、そのレベルは様々。
アメリカ人成人の3分の2が肥満傾向、もしくは肥満だとされている今日。
この数字、全く笑えません。
このコラムでは、アメリカ人の肥満問題をもっと後にご紹介するつもりでした。
でも、つい最近のウォールストリートジャーナルにアメリカの肥満問題が取り上げられたので、このコラムでもタイムリーに且つ、Maiko目線!を交えてお話しすることにしました。
アメリカ人の痩せ難いライフスタイル
記事にもあるように、行政レベルにおいてもアメリカ人の肥満はかなり問題視されています。
雑誌やテレビCMは、ダイエット商品が殆ど。肥満に対する市民の関心の高さも伺えます。
でも、もともとアメリカの社会が車がないと動けない、食べ物のサイズが大きいなど、痩せ難い社会であるのも確か。
共働きの家庭が多いため、アメリカ人家族の外食は、平均週5日。
スナック類やお菓子もどこにでも売っているから、小腹はいつでもどこでも満たし放題。
その結果、ワシントンDCのお隣、バージニア州では、40%の子どもが肥満なんていう、恐ろしい状態です。
アメリカ人がお店で買う飲み物は甘すぎ!
ウォールストリートジャーナルの記事によれば、少しでも市民を加糖飲料から遠ざけるため、米医学研究所が課税を提案したとのこと。
でも、「そんなんでホントに効果出る!?」というのが正直な私の感想。
以前ご紹介した、炭酸飲料の箱買いを促進するスーパーのチラシを思い出してください。
あんな売り方され続けたら、ちょっと値段が上がったところで、買う人は買い続けると思うんです。
更に問題なのが、無糖のボトル飲料が本当に少ないこと。
コレ、日本人にとったら本当に疲れます。
アイスティーを買って飲んだら、「砂糖水の紅茶風味か!」と思うくらい、甘いんです。
喉が乾いてアイスティーを買ったのに、一口飲んで更に喉が渇くってどんな飲み物やねん!?
ここまで何でも甘いと、アメリカの子どもが「水は味がないから飲みたくない」と言うのも不思議ではありません。
「カロリーオフ」は山ほどあっても、「無糖」になかなか出会えないアメリカ。
課税したところで、選択肢が激甘な飲み物しかなければ、確実にアメリカ人は太り続けます。
極めつけは外食での飲み放題ソフトドリンク
一番アカンやん!と思うのが、レストランでソフトドリンクを頼むと飲み放題であること。
コレは誰にも身近、子ども達のたくさん集まるマクドナルドの写真。
ソフトドリンクを頼めば、大きな、大きな空の紙コップが渡されます。
そして、ご自由に何度でも注ぎ放題、飲み放題。
アイスティーも同じ扱い。激甘アイスティーが心行くまで楽しめます。
値段も1杯分よりちょっと高い設定だから、2杯は飲みたい精神が働きます。
この飲み放題サービスは、ファーストフード店だけでなく、レストランも同じ。
コーラを頼んで、飲み干せば、新しく注いで来てくれます。
マクドナルド同様、2杯は飲みたくなるシステムです。
日本にもファミレスにドリンクバーはありますが、全てのレストランにおいて飲み放題じゃないのが確固たる救いです。
アメリカ人の肥満を心配してしまう私
ワシントンDCに来て一年。
NYや、LAに比べて健康志向の人が少ないのは確か。
でも、道行くアメリカ人達があまりにも不健康な体型で心底心配です。
若くても太りすぎで電動車椅子に乗っている人や杖をついている人・・・。
こんな風になる前に、何か手立てはなかったのだろうか、という人があまりにも多すぎます。
日本人がよく心配する正月太りなんて比じゃありません。
正月太りや、幸せ太りなんて、もうとっくに超えたレベルです。
加糖飲料の課税は、行き過ぎたソフトドリンク業界にメスを入れて行く手始めなのかもしれません。
でも、もっと早い段階から飲み物を微糖に変えて、販売方法を見直さないと、マジでヤバイって!!と私の警鐘は鳴りまくっています。
もっと極端を言えば、アメリカ人の舌の感覚から変えていかないと!!
股ずれしながらシェイクを歩き飲みしているアメリカ人を目にし、今日も一人アメリカの将来に危機感をつのらせている私です。