突然ですが、ヘヴィメタルが好きです。
J-POP最盛期育ちなのでメタルなんぞ聴いていると「何それ・・・」と眉をひそめられたものですが、そんな中でもメタリカという名前くらいは聞いたことあるよ!という人は大勢いました。
「世の中はメタラーと非メタラーの二種類の人間に分けられる」とはよく言ったもので、好き嫌いがはっきり分かれるジャンルではあるのですがそんな中でメジャー音楽の世界に食い込んでいるメタリカさん、さすがです。
世界一有名なメタルバンドと言って良いメタリカ、「ローリング・ストーン誌の読者が選ぶ『最高のメタル・バンド』ベスト10」においては1位を獲得しているメタリカ、あまりの素行の悪さに思わず「やべえよ、ロックすぎるよ、こんなの表に出しちゃダメだろ」と笑ってしまうほどめちゃくちゃなエピソードだらけなのに世界中で1億1000万枚売れているメタリカ。
ということで今回はメタリカのロック具合やメンバー達の数々の伝説などをご紹介しながら、皆様にヘヴィメタルを推していこうと思う次第であります。
メタリカメンバー紹介
ジェイムズ・ヘットフィールド
ヴォーカル、リズムギター担当。
オペラ歌手の母を持ち、幼少期からピアノを習うなど割とお坊ちゃん育ちだが、クリスチャン・サイエンス信者の両親が信心深過ぎてガンになっても治療を拒否したためジェイムズが16歳の時に母親が死去。「神とかクソ食らえ」とわかりやすくグレて悪事に手を染めたり悪魔的メタルに走る。
ラーズ・ウルリッヒ
ドラム担当。
デンマーク生まれ。祖父も父もプロテニス選手で本人も有望な選手だったが、音楽にのめりこみすぎてテニスがおろそかに。プロになることを目的としたアメリカへの移住でジェイムズと出会ってしまいテニスへの道は絶たれる。
ちなみに二人の出会いはラーズが新聞広告欄に「一緒にバンドやろうぜ!」とメンバー募集投稿をし、それを見たジェイムズが応募してきたという時代を感じさせるものである。
カーク・ハメット
ギター担当。
初代ギターのデイヴが解雇された後、オーディションにて加入。エイプリルフールに合格の連絡が来たため、最初はジョークだと思い落ち込んでいた。
ライヴでのミスが目立つ本番に弱いタイプでしょっちゅう「ヘタクソ」と酷評されるがメタリカの良心と呼ばれるほどの人柄の良さから大変愛されている。最近は禿げ上がってきたため黒い粉を振って禿隠しをしている。
ロバート・トゥルージロ
ベース担当。
2003年に加入したメンバーであり、「あの新しいスケーターゴリラ」的イメージが根強い。メタリカの他メンバーのようにヘヴィでメタルな恰好をするわけでもなく、Tシャツにジーパンやハーフパンツなんかを履いているため当初ファンは衝撃を受けた。見た目に反して器用で正確なテクニックを持つ。
旧メンバーもヤバイ奴揃い
ロン・マクガヴニー
旧ベーシスト。
酒癖の悪いデイヴから苛めを受け続け、デイヴが彼のベースにビールを流し込んでロンが感電するという事件をきっかけに我慢の限界で脱退。その後トラウマからか音楽に関わるのも嫌だと機材の大半を売却。クリフ入れたさで苛められたんじゃないかとも言われている。可哀想。
デイヴ・ムステイン
旧ギタリスト。犬を愛する問題児。
メタリカと並行してドラッグの売人をやっていた。とにかく酒癖が悪く数々の暴力沙汰を起こし、あまりの素行の悪さに命の危険を感じた他メンバーによって解雇される。
クリフ・バートン
ロン脱退後に加入した旧ベーシスト。イケメン。
ジェイムズがそのカリスマティックな才能に惚れ込み、メンバー全員で拠点をクリフの近所に移転までして勧誘。メタリカ人気が絶頂だった1986年、ツアーでの移動中にメンバーやクルーを乗せたバスが路面凍結でスリップし、横転。
窓から投げ出されたクリフはバスの下敷きとなり、即死した。その日はたまたまカークがクリフとベッドの位置をかけてカードをやり、クリフが勝ってベッドを交換していたのだとか・・・。
ジェイソン・ニューステッド
クリフ亡き後加入した旧ベーシスト。
メタリカの一員になれることを喜びすぎたことでクリフの死の悲しみを拭えないメンバーから反感を買い、加入直後に制作されたアルバムに自身の演奏するベース・ギターパートを収録されない、作曲者としてクレジットされないなど陰湿なイジメにあい脱退。可哀想。(後にメンバーも謝罪した。)
怨念が生んだ名バンド「メガデス」
とにかく昔のメタリカはライヴの後酒とドラッグと追っかけの女の子たちの入り乱れたドンチャン騒ぎにメンバー同士の殴り合いの喧嘩、レコーディング中にデイヴの犬が暴れてまた大喧嘩、喧嘩ばかりしているが内容が「これはロックじゃない」「いやそんなことはない」みたいなくだらないことばかりでもう手が付けられない悪ガキのよう。
そんなめちゃくちゃなメタリカのメンバー全員に「こいつはヤバイ」と解雇されるほどのデイヴは相当ヤバかったのだと思われます。
そんなデイヴはメタリカを解雇された恨みから「ぜってーお前ら見返してやるかんな!!」とメガデスを結成し大成功。2011年にはやっと和解して同じステージに立っています。
ジェイムズを襲う数々の危機
1992年にはライヴステージでの4メートルの炎の演出で事故が起こり、ジェイムズは腕と顔に大火傷を負いました。
メンバーに「皮膚が”悪魔の毒々モンスター”(原題:The Toxic Avenger)みたいに泡立っていた」と言われたにもかかわらず、わずか17日後にはステージに復帰するという偉業を成し遂げています。
2000年にはアルバム収録中に深刻なアルコール依存症となり、リハビリ施設に入所。その時カークがジェイムズに渡したSaint Christopher(聖クリストファー)のペンダントにヒントを得てできたアルバムが”St.Anger”。
このペンダントは幼子イエスを背負って河を渡る聖クリストファーの伝説からサーファーや旅人の間でお守りとして使われており、「無事に帰ってこいよ」という気持ちで贈ったことがわかります。
カークいい奴かよ・・・。
メタリカ入門
ここまで読んでくださった方はきっとメタリカに興味を抱いたことでしょう!間違いない!
それではどこからメタリカを聴き始めるか考えていくとしましょう!
80~90年代前半のメタリカはジェイムズの高音シャウトがギャグのように聞こえたり、当時の機材ではヘヴィメタルの重厚さがうまく伝わらないことから初心者にはオススメしていません。
とにかく初めて聴くという方におすすめしたいのは1999年のライヴアルバム、S&M(Symphony & METALLICA)です!
映画音楽を多く手掛けたジュリアード音楽院卒のマイケル・ケイメンが持ち出した企画で実現した、サンフランシスコ交響楽団とメタリカのコラボレーション。楽曲はスラッシュメタル期・グルーヴメタル期の別なく選ばれているのできっとお気に入りの一曲が見つかるハズ!
オーケストラをヘヴィメタルのフォーマットのなかで活かすアレンジがなされているので、クラシック好きの方にも新しい目線で楽しんでいただけるアルバムだと思います。
アメリカやべぇ
今回は英語とあまり関係のない話題になってはしまいましたが、今までの記事でご紹介してきたアメリカの保守的な宗教観や人生観とは正反対の「アメリカやべーな、メチャクチャだな」という一面を垣間見ていただけたのではないかと思います。
敬虔さの対極にあるのが「ロック」であり、宗教というシンボルの対極にあるのが「メタル」なんですね。
やはり宗教色が強い国ほど、それに疑問を抱いたり反抗心が芽生えたりしてメタルに共感をおぼえる若者が多いように感じますし、だからこそ保守的な人たちからすると「悪魔的」ジャンルになっていくという背景があって「世の中はメタラーと非メタラーの二種類の人間に分けられる」という状況が生まれるわけです。
八百万の神という概念を持つ日本人こそ、広い心でヘヴィメタルを受け容れていけるはず!!と思うのですが、いかがでしょうか(笑)
その他おすすめヘヴィメタル
シャウトなイメージしかないヘヴィなメタルも、叫んでるだけじゃないんです。意外とメロディアスなんですよ!興味が出てきたら、是非とも他のバンドも聴いてみていただきたいと思います。有名どころを少しだけご紹介。
今回ご紹介した怨念のMegadeath「メガデス」
イギリスのメタルといえばIron Maiden「アイアンメイデン」
メタルの優等生、断トツのテクニックDREAM THEATER「ドリームシアター」
ポップス最盛期にも意外と人気だったSlipknot「スリップノット」
カワイイは正義!アイドルとメタルの融合BABYMETAL「ベビーメタル」
メタリカ、メガデス、アンソラックス、スレヤー、最高、
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