お得度 | 16点/20点 |
---|---|
手軽さ | 16点/20点 |
オリジナリティ | 16点/20点 |
信頼度 | 17点/20点 |
満足度 | 16点/20点 |
合計 | 81点/100点 |
こんな人が対象者
いきなり『来月のTOEICで550点取ってね♪』と言われた
英語を使う機会は少ないけど、TOEICのスコアが必要
TOEICの問題形式にどうも慣れない
とにかく『短期間で・効率的に』TOEICのスコアを上げたい
……という人向け。
『英語の実力』と『TOEICのスコア』は似て非なるものと割り切り、TOEICのスコアを追い求めるなら申し分なし。ただし、TOEICのための解答テクニックがメインなので、英語力はちっとも上がらない。スコアを徐々に伸ばしていきたい人ではなく、手っ取り早く550点が欲しい人のための裏ワザ大全集。
ざっくり言って、どんな教材なの?
TOEIC550点を取るためなら手段を選ばない一品。手段を選ばないってのは『英語力の強化はしない』『TOEICにしか通用しないテクニックで勝負をかける』って意味。要するに、スコアのための教材ってこと。
これは決して大げさな言い方ではなく、公式が自分でそう言ってる。
公式ではTOEICにに必要なものを『英語力』と『受験力』に分け、この教材は『受験力』のための教材ですと言い切っている。潔い(笑)
そう言い切るだけのことはあり、教材の中身はとにかく『TOEIC問題の攻略法』。
などなど、見事に『TOEICハイスコアのためにカスタマイズ』されている。全体の流れはポイントの解説→問題演習という、非常にシンプルで効率的なもの。予想問題集と裏ワザのセット、と考えれば近いかな?
そういう内容なので、仕事や学校でどうしてもTOEICスコアが550必要な人にとってはまさに救世主になりうる。ただ、英語力を上げたい場合は全く路線が違うから、そこは気を付けてね。
対策本とどう違うの?
教材の中身……の前に、やっぱり気になるのが「対策本と何が違うの?」ってところだよね。本屋に行くとクラクラするぐらいTOEIC対策本が並んでいる今日この頃、わざわざ通信教材を買う理由はあるのか?
特にアルクは教材の他にも
こんなのとか↓
アルク
売り上げランキング: 1023
こんなのとか↓
一見教材とあまり差がなさそうな本も出してる。
いったい何が違うのか?
それは『きめ細かさ』『身に着けさせるトレーニング』。
ぶっちゃけ、上に挙げた対策本にも教材と同じテクニックは載っている(すべてじゃないけど)。ただ、対策本はテクニックの後に1,2題の例題を出して次に進むのに対し、教材は問題演習コーナーがあり、かつ週の後半の復習コーナーでおさらいもしてくれる。
いくらテクニックを知ってても、実際にどう使うのかわからなかったら意味ないよね。数学で公式学んだらあっさり問題解けちゃうような人は対策本でもいいかもしれないけど、じっくり学ぶならやっぱり教材のほうがオススメだよ。
730とどう違うの?
アルクのTOEIC教材はいろいろあるけど、その中で『奪取』とついているのが2つある。1つはこの『奪取550点』、そしてもう一つは『奪取730点』。
……となると「どっちがいいの?」って話になるよね(笑)
結論から言うと「路線は同じ。目指す点数と現在のレベルによって好きな方を選ぼう」。
具体的に『550点』と『730点』を比べてみると、こんな感じになる。
550点 | 730点 | |
---|---|---|
基本教材内容 | テキスト3冊/別冊1冊/CD3枚/テスト4回 | テキスト6冊/別冊2冊/CD9枚/DVD1枚/テスト8回 |
1日のノルマ | 30分 | 30分 |
学習期間 | 3か月 | 4か月 |
模試 | 4回分 | 8回分 |
単語帳 | 別冊付録の1コーナー | 専用冊子あり |
価格(2014/10/10現在) | 33,943円 | 47,520円 |
内容 | 完全テクニック特化 | テクニック+知識 |
開始レベル | toeic350点?、英検3級 | toeic550点?、英検2級 |
見ての通り、2倍近いボリューム差。それにもかかわらず1日のノルマは同じ。これは『奪取550点』は週末を復習に充てるのに対し『奪取730点』は先に進んでいくという点や、問題を解くスピードを重視してるかどうかが絡んでいると思う。
ただ、どちらも『ボリューム多すぎてしんどい……』ってレベルではないのでそこは安心して(笑)。
で、何よりの違いは『550点』は『解答テクニック』に全力投球してるのに対し、『730点』は知識面も強化するってところ。テクニックだけで730点はさすがに厳しいってことなんだろうね。
ただ『550点』の内容はほぼ『730点』にも入ってるので、両方買うのはオススメできない(笑)買うならばどちらか一個。目標点が600点以上なら『730点』、それ以下なら『550点』がいいんじゃないかな。
あけてみた
というわけで、ご開帳~!
届いたのはこんな感じ(左側は伝票をはがした痕)。アルクの教材はみんな共通の箱に入ってくるんだけど、今回もまた同じ。パックマンみたいなアルクのマークが描かれた段ボールなので、ピンとくる人にはピンと来るんじゃないかな。
こちらが教材全体。
種類は多いけど、それぞれのテキストの厚みはそれほどでもないので、ボリュームに圧倒されることはない(笑)むしろ「この量ならいける!」と感じるんじゃないかな。
テキストの中身はこんな感じ。
解答テクニック集だけあって、イラストなどの遊び心は皆無のシンプル仕様。必要な情報をコンパクトにまとめてあるって感じ。
もうちょっと拡大してみると……
こんな感じで、1日1ポイントの解説があり、さっそく問題演習に入る。文法的に云々というより、TOEICではこういう問題をこう聞いてくる、という解答テクニックがメインだね。英語の試験だからそのテクニックが英語力向上に結び付く場合もある。……ない場合もある。
そして、メインテキスト3冊のほかにミニサイズ(6穴手帳サイズ)の長文+単語の冊子がついてくる。
こちらが『長文リスニング』部分。長文って言ってもリスニングの長文なのでそんなに長くはない(笑)リスニング強化にぴったり。
こちらは『頻出単語』のページ。頻出単語は143語と絞り込みに絞り込んであるよ。
勉強方法は?
1日1つ、テクニックを活かした問題演習をする。
以上!
週の前半で解答ポイントを理解し練習し、後半で復習するというリズムなので、テキスト通りにすすめていくだけでもしっかりとテクニックが身につく。更に、一ヶ月分が終わったらその月の内容を全てまとめたレビューテストもあるし、本番と全く同じ問題形式の模試も2回付いている。
理屈より実践が中心、解く問題はすべてTOEIC本番テストと同じつくりだし、テクニックは頭に入りやすいから、暗記がニガテな人でもかなり取り組みやすいんじゃないかな。
勉強時間&期間は?
一日のノルマは30分×週5日。もちろん、休日にまとめてやってもOK。学習期間は3ヶ月とされてるけれど、内容的にもボリューム的にも、1ヶ月でガーッとつめ込むことも可能。
さらに、この教材は『ノルマ以外の時間は使わなくていい』。英単語の暗記はほとんどしないし、空き時間にCD聞きまくる必要もない(そういうCDじゃないし)。短期決戦を希望する人にはかなり嬉しい仕組みになってるんじゃないかな。
この点は注意
注意点は2つ。
あくまでTOEIC『専用』
英語の知識がゼロだときつい
まず『あくまでTOEIC“専用”』。この教材は今の実力をTOEIC仕様に整えるもので、英語力そのものを底上げする教材ではない。なので、英語力を伸ばしつつTOEICの点数も上げたいのならば別の教材と併用する必要があるよ。
次に『英語の知識がゼロだときつい』。これは『TOEICの初心者向け教材であって、英語の初心者向け教材じゃない』ってこと。解答テクニックの教材だけあって、単語や文法の説明はものすごく少ない。ぶっちゃけ『このテクニックを使おう、以上』ってノリ(笑)。文法や単語を何一つ知らない状態だと何が何だかわからなくなる危険もある。推奨レベルは『TOEIC350点~、英検3級~』と低めだけど、基本的な文法や単語はわかっている前提で進んでいくので、そこは気をつけてね。
世間の評判を覗いてみた
……と、こう書いてきたけど、他の人の意見も知りたいところだよね。というわけで、購入者レビューを探してきたよ!
演習方式が使える
会社でも目安が600点でした。600点がないので550点をチョイスしました。項目ごとに演習方式で進めていきます。一日の演習の項目は一項目(品詞なら品詞)なので当講座で演習をした後に、大学受験で使用した桐原書店の英文法・語法問題NextStageを使用し勉強しております。文法・語法は直前でも伸びるが、リスニングはそうはいかないのでラジオ英会話を聞いて、補充してます。この講座のテキスト以外に文法の参考書(大学受験レベル)と単語帳(ビジネスまでカバーし、大学受験レベルより上)があるといいと思います。
レビューの通り、『550点』は問題演習にはピッタリ。知識を増やすには他の参考書が必要だけど、手持ちの教材と自由に組み合わせられるからムダなく勉強できる、ともいえるんじゃないかな。
まとめると……
「今すぐTOEICの点数が必要なんや!」という人のための駆け込み寺。
1日30分×週5回×12週=30時間でTOEIC550点を取るためのテクニックがみっちり詰まっている。研究しつくされた解答テクニックは見事の一言。写真のチェックポイントとか『これもう英語関係ないじゃん』ってレベルまで追求しまくっている(笑)
スコアのために全てを賭ける内容は、本当の英語力よりTOEICのスコアが重視されるこの時代ならではといえるかもしれない。
ただ、要するにゲームの裏ワザ特集みたいなものなので、英語力そのものは上がらないし、この教材のテクニックだけでは更なるハイスコアは難しいと言わざるを得ないかな。
まとめると
短期決戦でTOEIC550点を取りたい人のための、超ピンポイント教材。
550点までの即効性を求めるなら効果てきめん、ただしその先は保証できない
英語力も一緒に上げたいなら、別の教材も併用する必要があるんじゃないかな。