「このサイトのレビューで『ヒアリングマラソンは難易度が高い』って書いてありますが、中級はどうですか?」
そんな問い合わせが届く今日この頃。ヒアリングマラソンをオススメしている英スタとしても、この『中級』の存在は見逃せない……
ということで、『ヒアリングマラソン中級』を購入してみました!
ヒアリングマラソン、買うなら通常版?それとも中級?
商品紹介だけではわからなかったこの疑問に、ついに答えが出る……!
【こんな人のための記事です】
● ヒアリングマラソンやってみたいけど、難易度高そうで不安……
● 通常版、ノルマ1日3時間とか無理、絶対無理
● ボリュームで比べると中級ってもしかして割高?
● ついていける自信がないから、まずは中級からやってみようかな
● っていうか、ヒアリングマラソンの通常版と中級って何が違うの?
● 中級も通常版と同じで、毎月新しいテキスト作ってるんじゃないの?
お得度 | 15点/20点 |
---|---|
手軽さ | 15点/20点 |
オリジナリティ | 15点/20点 |
信頼度 | 16点/20点 |
満足度 | 15点/20点 |
合計 | 76点/100点 |
(通常版は90点)
最初に結論
最初に結論から言ってしまおう。
ヒアリングマラソン通常版とヒアリングマラソン中級、購入するなら……
……
……
ダダダン!
『ヒアリングマラソン通常版』が断然オススメ!
『ヒアリングマラソン中級』のレビュー記事で「通常版がオススメ」って言っちゃうぐらいには通常版がオススメ!
なぜかって?
この2つ……名前こそ『ヒアリングマラソン』で共通だけど、中身には天地の差があるのだ……
ざっくり言って、どういう教材なの?
あんまり勉強時間は取れない、でも日常会話より一歩先の勉強がしたい人のためのリスニング特化講座。歯ごたえのあるスピードで繰り出される英文を聞き、現国のような「○○の気持ちを答えよ」という問題に答えていくスタイルは文法や前後の単語を聞く他の教材よりも『話題に深く踏み込んだ勉強ができる』感がある。
ただ本家ヒアリングマラソンと比べるとどうしても見劣りする……。まずボリュームが比べ物にならないし(中級のノルマは1日40分、本家は1日3時間だから無理もないんだけど)、内容のおもしろさ、バリエーションにも差がある。ただ、一つの文章を何日もかけてじっくり読んでいくので、数をこなすより丁寧に学びたいという人には向いているかも。
ヒアリングマラソン通常版とどう違うの?
まず気になるのが本家『ヒアリングマラソン』と『ヒアリングマラソン中級』の違いだよね。
というわけで、ざっと気になるところを表にしてみたよ!
ヒアマラ中級 | ヒアマラ通常版 | |
---|---|---|
1日のノルマ | 40分 | 3時間 |
送付回数 | 1回(全教材送付) | 毎月送付 |
音声の早さ | ナチュラルスピード | ナチュラルスピード |
内容の新しさ | 内容固定 | 毎月新作 |
クオリティ | 教材用に収録した会話中心 | 教材用に収録した会話 英語圏の現地ニュース ネイティブのフリートーク インタビュー 等 |
難易度 | 中級 | 中級~上級 |
……表にしてみるとわかるこの差……ッ!
ある意味『ヒアリングマラソン中級』は本家『ヒアリングマラソン』から教材用に撮り下ろした部分だけを抽出したようなもの。なので、本家ヒアリングマラソンにあったいい意味での『ごった煮感』がない。良くも悪くも『教材』の枠に収まっちゃった感じかな。その分短時間で勉強できるので、『ノルマ1日3時間』に引いてる人はこっちの方がいいのかも?
難易度はどうなの?
ヒアリングマラソン中級とヒアリングマラソン通常版で迷ってる人の中には『難易度』と『ボリューム』が気になってる人が多いんじゃないかな。
ボリュームについては上の表にも書いた通り、通常版の方が圧倒的に多いし、バリエーションも豊富。なんで似たような価格帯になってるのか小一時間問い詰めたい
でも、難易度が下がっているなら……と思うよね。
ところがどっこい、残念なことに
『ヒアリングマラソン中級』と『ヒアリングマラソン通常版』の難易度の差はほとんどない。
違いがあるとすれば『難易度の上限』。通常版はネイティブのフリートークなども入っているので、『より上級なコンテンツもある』という感じ。少なくとも『中級の方が通常版よりもやさしい』なんてことはない(残念ながら)。
なので、「まずは中級で学んでから通常版に」と考えてるなら、さっさと通常版を買っちゃった方がいい(笑)通常版を1から10まで完全に理解するのは正直言って相当難しいけど、初心者でない限り取り組めるところは必ずあるし、聞き取れなかったものが聞き取れるようになる快感も味わえるよ。
あけてみた
というわけで開封してみたよ!
箱はアルクの専用段ボール箱。アルクの教材は常にこれっぽいね。
教材を全部並べるとこんな感じ
問題編・回答編の表紙デザインは同じで、サイズが違う。問題編がB5サイズで回答編がA5サイズだね。(地味に表紙の文字も違うけどパッと見わからない……)
じゃあ、まずは問題編を見てみよう!
これが問題編の1日目。見ての通り、イラストと出てくる単語のリストが書いてある。この段階では問題らしい問題はなく、『単語リストを見つつ音声を聞いて内容を推測してみよう!』とあるのみ。もちろん和訳もスクリプトも載ってない。
これが2日目。画像では見づらいけど、穴埋め問題や本文についての問題が出てくる。といっても、問題を解くことが重要なのではなく『問題を解くためにどう聞いたらいいか』が重視されている。なので、問題の下にヒントが3つもついている(!)ヒントに書かれている内容に注意しながら聞けば問題が解けるようになっている、というワケ。
3日目、4日目もこんな感じの調子で『問題を解く、という形を通して音声をじっくり聞く』プログラムになっている。
じゃあ、解答編はどうなっているかというと、こんな感じ
いわゆる普通の『解答編』だね。4日間分の解答の後に、こんな感じで英文と和訳が乗っているよ。
……見ての通り、内容がものすごく凝ってたり、特別なテクニックを伝授しているわけじゃない。まあ、リスニングはなんだかんだ言いつつ練習あるのみだからね
どうやって勉強するの?
テキストを見ながら問題に答えていくのが基本。テキストは『問題編』と『解答編』に分かれていて、和訳はもちろん、英文スクリプトも解答編にしか載ってない。
そして英文&和訳はその週が終わるまで見てはいけない徹底ぶり。ヒアリング教材だからね、当然だね
CDの音声は英語オンリー。テキスト見ること前提で組まれているので、CDだけ聞くと英文がただ流れてくるだけになってしまうのだ。
学習時間と期間は?
公式がアナウンスしている学習時間と期間は『1日40分×週4日×6か月』。最初から全部の教材が届くので、やる気がある人はどんどん先に進んじゃってもOK。
全体の分量はテキスト12冊(問題編6冊、回答編6冊)+CD6枚+提出用テスト。一応半年間で組まれているけれど、真面目にやったら4か月ぐらいで終わるんじゃないかな?
まとめると……
忙しい人のために、ヒアリングマラソンから教材部分だけ抜き出しました、という教材。一日当たりのノルマを40分と圧縮しつつナチュラルスピードの英語についていけるよう、一つの音声をあの手この手で分解してアプローチしていく。単語だけ聞き取ればどうにかなるTOEICとは違い、ちゃんと内容まで迫ろうという気迫はある。
あるんだけど、いかんせんボリュームが足りない。ノルマを減らすことにこだわった結果、ヒアマラの良いところまで削ってしまった感がありあり。ヒアマラには『題材・なんでもあり』『スタジオ録音からその辺のおしゃべりまで全部入れました』という他の英会話教材にはない独特の特徴があったけれど、これは『初心者には難しいレベルの英会話教材』の中に小さくまとまってしまっている。にもかかわらず、お値段は結構高い。正直高い。これでボリュームが倍なら……
ぶっちゃけ、英スタ的にはこれを買うなら本家ヒアリングマラソンをオススメしたい。半年分ならお値段似たようなもんだしね。
まとめると
『ヒアマラをやりたいけど、どうしても時間が取れない、教材が溜まるのは嫌』そんな人向け省エネ教材(ただし値段は大差ない)。どちらか迷っているなら、迷わず『ヒアリングマラソン』を選ぶべし。
……中級の紹介をしながらヒアリングマラソン通常版をオススメするっていう、このオチ(笑)でも実際、その方が後悔しないと思うよ。