英スタでは過去、知名度の高い下記の二つの英会話教材をレビューしました。
ただ、レビューを読んだ方からは「で、結局どっちがおすすめなの?」「それぞれの教材レビューだけじゃ違いがわからん!」という声がいっぱい(゜Д゜;)
ということで、考えました。
『ならば、一対一で徹底的に比較してやる!』
微妙なとこは「ここはダメ・・!」と情け容赦なく叩きますΨ( `▽´ )Ψ これを読めば、あなたに合った教材がきっとわかる。
具体的には、誰もが知りたい下記の6項目が調査対象!
■ 売りポイント…一言で言うとどんな教材?
■ 勉強方法…机に向かう? 移動中や他のことしながらでもできる?
■ ボリューム…どのぐらいの量が届く?
■ 学習時間&学習期間…一日のノルマ、終了までの期間は?
■ 難易度…初心者向けか?中級~上級者向けか?
■ コスパ…無理なく払える金額か?中身に合ってるか?
↓↓↓ではでは、徹底レビュー開始↓↓↓
「今回選んだのは英会話教材の最大手、『スピードラーニング』と『アルク1000時間ヒアリングマラソン』」
「まあ、英会話教材って言ったらとりあえずこの2つからチェックするよね、有名だし宣伝バカスカ出てるし」
「『とにかく芸能人御用達、“聞き流すだけ”の手軽さがウリ』のスピードラーニング、『英語教材比較記事で圧倒的高評価、プロが太鼓判押しまくり』の『アルク1000時間ヒアリングマラソン』」
「勝つのはどっちだ!」
ROUND1:ここが知りたい、それぞれの『特徴』の違い!
「というわけで、まずはそれぞれの特徴いってみようか」
「スピードラーニングの特徴っていったら、やっぱり『聞き流し』でしょ。うちの叔母さんが商品名忘れて『ほら、聞き流し教材のアレ』とか言ってたよ」
「ぶっちゃけ、スピードラーニングは『聞き流し』が全て(笑)とにかく『聞き流し』がしやすいように作られてる。会話スピードはゆっくりめで、後ろにクラシックのBGM流れたり、英語と日本語交互に流れたり、とにかく聞いててストレスにならないように考えられてる」
「公式でも『BGMとしていつでもどこでも聞いてください』みたいなこと言ってるからねー。要は『ながら勉強』専用だよね」
「あと、収録されてる英語はとにかく『会話』中心。長文的なのはほとんどない。それに対して『ヒアリングマラソン』はバリバリ体育会系。ながら勉強とか絶対無理(笑)その分、英文の種類がめちゃくちゃ豊富。スタジオ収録の英会話から長文から現地ニュースからネイティブインタビューからネイティブの井戸端会議まで多種多様」
「そうそう、地味にポイントなんだけど、スピードラーニングは『アメリカ英語』特化型なんだよね。一応イギリス英語版もあるけど、どっちにしろ『一カ国の英語』を学ばせる感じ。ヒアリングマラソンはそれとは逆で、世界中の英語をわざと混ぜてるね。バリバリになまってる音声も入ってるし」
「まとめると、『お気軽』を突き詰めたのがスピードラーニングで、『本気』を突き詰めたのがヒアリングマラソンって感じかな」
内容 | 話し手の英語 | |
---|---|---|
スピードラーニング | 短めの日常会話 | アメリカ英語 アメリカ人の講師が話す、よくある英語教材の英語 |
ヒアリングマラソン | 日常会話 ニュース 有名人のインタビュー ..etc |
世界各国 ニュースに関しては、アメリカ・イギリス。 有名人インタビューは当然、話し手の母国語が英語でないことも。 |
ROUND2 英会話はこれが肝心!勉強方法比較
「んじゃ、勉強方法の比較にいってみようか~」
「スピードラーニングの勉強方法はいわずと知れた『聞き流し』だね。んで、この『聞き流し』ってのは言い換えれば『流しっぱなし』ってこと。カフェのごとくひたすらひたすらBGMとして流し続けろ、という」
「つまり、しっかり聞こうとしなくていいから流しとけってこと?」
「そんな感じ。もちろんちゃんと聞くってことも大事なんだけど、それよりもとにかく流せってところかな」
「ふむふむ。『ヒアリングマラソン』は?」
「こっちはスピードラーニングとは対照的で、『聞き流し禁止!』と言い切ってる(笑)聞き方としては『多聴』と『精聴』っていう2パターンを使い分けるようにって言われてるね」
「多聴と精聴?なにそれ?」
「要は『多聴=大まかな意味を考えながら聞く』『精聴=重箱の隅つつくレベルで超真剣に聞く』って感じかな」
「どっちにしろ『英語に意識を集中しろ』と」
「そう、そんな感じ。集中することが前提。その代わり、スピードラーニングみたいにずっと流せとは言わない」
「同じ聞くタイプの英会話教材でも、随分とスタンスがちがうんだねぇ」
「あと、テキストの扱いが対照的だね。スピードラーニングは『テキストを見ないで聞く』ことを推奨してるけど、ヒアリングマラソンはテキストをがっつり見ながら聞くことが推奨されてる」
「どっちが自分に合ってるか、ってとこかー」
ROUND3:適度な量はいかに? ボリューム比較
「んじゃ、具体的なボリュームを見てみようか。写真見るとそんなに変わんない……ような」
「これはね~、写真の見た目からは想像つかないぐらいの差がある」
「ほう」
「まず構成からして違う。まず、スピードラーニングはCD2枚組だけど、単に『バージョン違い』を入れてるだけだから、実質的な分量はCD1枚なんだ。それに対してヒアリングマラソンは3枚とも内容がぜんぜん違う。
わかりやすく言えば
スピードラーニング:『CD1:アルバム』『CD2:アルバムのカラオケバージョン』
ヒアリングマラソン:『アルバム2枚組』+『テスト用CD』だね。ま、ヒアリングマラソンの『テスト用CD』はボリュームとしてはノーカウントかな」
「つまり、実質2倍?」
「いや、『英文の量』で比べるともっと差がある。スピードラーニングはCDの中に『日本語訳』も入れてるから、英文は実質CD1の半分しか入ってない。対し、ヒアリングマラソンは日本語訳は入れず、CDの内容は全部英語。ぶっちゃければ、スピードラーニングの英文は一か月15分でヒアリングマラソンは130分以上」
「……単純計算で8倍以上!?」
「英文を比べたらだよ!CDの容量で言ったら1.5~2倍ぐらいだよ!」
「それでも2倍近くあるんかい!……んじゃ、テキストは?」
「まずサイズが違うよね。スピードラーニングのテキストサイズがB6で、ヒアリングマラソンがB5だから、サイズの時点で2倍の差がある」
「ヒアリングマラソンでかっ!?」
「スピードラーニングが小さいんだよ!(笑)んで、スピードラーニングは1冊、ヒアリングマラソンは2冊。……まあ、単純計算で4倍ってとこか。
とはいえ、これは単純に量では比べられない。スピードラーニングは『テキスト見なくていい』ってスタンス、ヒアリングマラソンは『テキストフル活用』ってスタンスで真逆だから、テキストの充実度に差が出るのは当然というか」
「まあでも、英文もテキストも、単純なボリュームはヒアリングマラソンの方が圧倒的に上ってことでおk?」
「うん。特に『英文の分量』にこだわるならヒアリングマラソンの方が絶対にオススメだね」
英文音声 | CD枚数 | テキスト サイズ ページ数 |
|
---|---|---|---|
スピードラーニング | 15分(;゜〇゜) | 2枚(和訳入り、英文のみ各1枚) | B6(マンガ本と同じぐらい)80P前後、1種類 |
ヒアリングマラソン | 130分 | 3枚(メインテキスト用1枚、サブテキスト用1枚、提出テスト用問題1枚) | B5(学生用ノートと同じサイズ) メインテキスト70P前後 サブテキスト160P前後 |
ROUND4:いつまで&どのぐらい? 学習時間&期間比較
「さー、お次は『学習時間&期間』いってみようかー!」
「これは『スピードラーニング』がいいんじゃないの?『一日5分』って言ってるし」
「そう思うでしょ? 思うでしょ?」
「……違うの?」
「まずは『ヒアリングマラソン』からいってみようか。ヒアリングマラソンは1日あたりのノルマが明確に『3時間』って決まってる。『1000時間ヒアリングマラソン』の『1000時間』ってのは『1日3時間×365日』だからね」
「……1日3時間ってきつくない? しかもそれ『聞き流し』とか『ながら勉強』じゃなくて、机に向かって真剣にやってでしょ?」
「うん、だからこのノルマがきつくて脱落する人も結構いるみたい」
「はー……んじゃ『スピードラーニング』は?」
「一日5分から」
「ほら、やっぱりスピードラーニングのほうがいいじゃん!」
「……『1日5分“から”』としか言ってない。つまり『どのぐらいやればいいか』は言ってない」
「え」
「さらに言うと、無料DVDの中の『受講生の声』では『ほぼ一日中流しっぱなしにしてますよ』みたいな体験談がわんさか出てくる。何分やればOK、みたいな目安はどこにもない」
「……つまり、実質ノルマは無制限?」
「さらに言うと、『ヒアリングマラソン』の学習期間が『1年間(12回)』なのに対し、『スピードラーニング』は『4年間(48回)』」
「……はい?」
「まとめると
『ヒアリングマラソン』:『一日3時間、一年間死ぬ気で頑張れ』
『スピードラーニング』:『一日24時間、四年間起きてる間はひたすら聞き流せ』」
「結局、『死ぬ気で1年頑張る』か『4年間延々と聞き流す』かの二択ってことじゃないですかー!」
「しかも、スピードラーニングは英文そんなに多くないからね。ぶっちゃけ15分ぐらいの英文をひたすら繰り返すことになるからね。一日何回転するんだろうね!」
「……スピードラーニングの『聞き流し』って、意外としんどいんじゃ……」
時間 | 期間 | |
---|---|---|
スピードラーニング | 一日中、聞き流し | 4年間 |
ヒアリングマラソン | 一日3時間ちゃんと聞く | 1年間 |
ROUND5:今の自分のレベルに合うのは? 難易度比較!
「お次は『難易度』。これは地味に重要。 自分に合ったレベルのでないと宝の持ち腐れだよね」
「これはハッキリしてる。ヒアリングマラソン>>>>>スピードラーニング。ヒアリングマラソンは間違っても初心者が手を出しちゃいけない系」
「言い切った!」
「なにせ、公式が『英検2級以上、TOEIC550点以上』って明言してるからね。レビューではそのレベルでもキッツイって意見がけっこうあるし」
「じゃあ、スピードラーニングは初心者でもいける?」
「いや、完全初心者、文法のぶの字もわからないような初心者にはすすめられないかな。英文のスピードとか、内容のレベルはやさしい方だけど、テキストが英文と和訳だけで一切解説がないから」
「どっちにしろ基礎知識は必要かぁ」
「だね。目安としてはスピードラーニングは中学卒業程度の英語力、ヒアリングマラソンは英検2級以上ってとこか」
「そもそも『英会話教材』自体、基礎知識があることが前提だからなー」
「大体のめやすは表にまとめたけど、まあ、どっちにしろ基礎は別のところで学んでほしいかな」
※基礎がない人は中学の英語総復習本などで勉強しよう
http://www.amazon.co.jp/dp/480613435X
TOEIC 300点 ~英検3級 |
500点 英検2級 |
800点 英検1級 |
|
---|---|---|---|
趣味 | スピードラーニング | スピードラーニング | スピードラーニング |
日常・旅行 | まだ早い | どちらでも | ヒアリングマラソン |
ビジネス | まだ早い | ヒアリングマラソン | ヒアリングマラソン |
試験対策 | まだ早い | ヒアリングマラソン | ヒアリングマラソン |
ROUND6:やっぱりここが重要!コスパ比較
「さあ、最後は『コスパ』いってみよーか」
「月額で換算すると、スピードラーニングが4,515円、ヒアリングマラソンが約4,358円」
「あんまり変わらないね」
「月額換算だとね。ちなみにスピードラーニングは48ヶ月で完結で、ヒアリングマラソンは12ヶ月で完結」
「……つまり、トータルだとスピードラーニングはヒアリングマラソンの4倍?」
「全部やるならそうなるね」
「……わぉ」
「ついでに言うとヒアリングマラソンの英文の量はスピードラーニングの8倍以上」
「コスパ勝負はヒアリングマラソンの方が圧倒的有利ってことか……」
「まあ、正直そう言わざるを得ないかな……電話サポートとかイベントとか、スピードラーニングならではの特典はあるんだけど、それはあくまでおまけだからなぁ」
総額 | 月額 | 月ごとのボリューム | 期間 | |
---|---|---|---|---|
スピードラーニング | 217,560円 (毎月払いの場合。まとめ買い割引あり) |
4,515 (毎月払い) |
15分(;゜〇゜) | 4年 |
ヒアリングマラソン | 52,290円 | 4,358 (月額換算した場合。実際には12か月一括払いのみ) |
130分 | 1年 |
まとめ:結局、おすすめなのはどっちなの?
「……というわけで、そろそろまとめにいってみようか」
「正直なところ、英会話教材としての全体的なクオリティはヒアリングマラソンの方が高い。特にボリュームは圧倒的。ヒアリングマラソンの後でスピードラーニングやると「え、これだけ?」ってな気分になる。身も蓋もないこと言うと、ヒアリングマラソンとスピードラーニングには専門書とパンフレットぐらいの情報量の差がある」
「言い切ったな!」
「言い切るよ! ただ、ヒアリングマラソンは受講生にも気合を求めてくる。ぶっちゃけ受験レベルのやる気を求めてくる。やる気ない奴はお断り状態。レベルも中~上級者向けで、食らいついていくって感じが強い」
「ぶっちゃけスパルタだよね」
「そうそう。だから気軽には取り組めない。反対に、スピードラーニングの場合は肩の力抜いて勉強できるってのが大きい。車の長距離移動とか、小さなお子さんがいて『ながら勉強』をしたい人とかは、スピードラーニングの方が続けやすいのは確か。まあ、肩の力抜いてもできるように内容をやさしくした結果、ボリュームはかなり少なくなってるんだけど」
「あと、スピードラーニングは『どのぐらいやれば効果が出るのか』を明言してくれてないんだよねー。ヒアリングマラソンは『いいから1000時間やれ』って言ってる分目標もできるけど、スピードラーニングはそれがない」
「100日やっても効果が出なかった人がカスタマーセンターに問い合わせたら『あと半年頑張れ』って言われたって話もあるし」
「うわぉ」
「ぶっちゃけ公式側が『聞き流しはすっごい時間がかかる』って自覚してるんだよね。スピードラーニングやる人はその点わかっておいた方がいい」
「……結局のところ、どっちがおすすめなの?」
「目的意識があるならヒアリングマラソン、趣味的にやりたいならスピードラーニングってとこかなー。特にTOEIC対策や海外留学、海外赴任みたいな『意地でも実力つけないとヤバイ』っていう人は間違いなく『ヒアリングマラソン』をおすすめする。レベル高いしノルマ1日3時間だしでかーなーりー大変だけど、その分勉強内容が濃くてやりがいがある、充実した勉強ができるよ。
逆に『どれだけ時間かかってもいいから、のんびり片手間にやりたい』『家事しながらでも気軽にできる方がいい』って人は『スピードラーニング』の方が向いてる・・・・・・かも?」
「とはいえ、やるからには結果を出したいよね」
「結局、英会話ができるようになるにはそれなりの時間と気合が必要不可欠。時間をかけるか、気合いで突っ走るかの二択なんだろうね。とはいえ、何年もってのは厳しいだろうから、本気で英語を使えるようになりたいなら、一年間頑張る覚悟を決めてヒアリングマラソンに挑んでみるのがいいんじゃないかなー」