お得度 | 16点/20点 |
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手軽さ | 16点/20点 |
オリジナリティ | 18点/20点 |
信頼度 | 18点/20点 |
満足度 | 17点/20点 |
合計 | 85点/100点 |
ざっくり言って、どんな教材なの?
単語の意味から文章での使われ方、良く出る熟語、前後に影響される発音の揺れまで網羅した『単語から始める英語勉強法』。
単に単語と意味、スペルを照らし合わせておしまい!ではなく、その単語が出てくる文章を常にセットで学ぶ。これにより、単語の文中での使われ方、熟語、言い回し、前後に来る単語での音の変化など、かゆいところまで全部フォローされる。
単語帳片手に知識を詰め込んだ時にありがちな「この単語、どこで使うの……?」がなくなる(笑)覚えた単語が使えないほどイラッとすることはないからね
また、単語に注目した教材なのにCDが驚異の19枚(!)。 当然、単語が練り込まれた文章も吹き込んであるから、リスニングにも役立つ。『週5日×1日30分×半年、必ず勉強し続ける』という意志があるなら、かなりの実力アップにつながる教材じゃないかな。
どんな人にオススメなの?
この教材にオススメなのは、ズバリ
● 単語を覚えたいが、単語帳はやる気が起きない
● 『使える単語』をムダなく覚えたい
● リスニング力も一緒に鍛えたい
● 英語を忘れかけてるので、効率的に復習したい
という人。
まったくのゼロ、単語も知らなきゃ文法ナニソレって人ではなく、『勉強したことはあるけれど忘れた』『ブランク長すぎてどうしたらいいかわからん』って人が感覚を取り戻すようなイメージかな。
単語を機械的に覚えるのではなく、単語と英文をセットで勉強をするので『単語は知ってる、しかし使い方がわからん!』という事態にはならない。CDで発音も学べるので「アルファベットと発音が全然違うじゃねーか!」と逆ギレすることもない(笑)
単語帳を使って、単語をひたすら頭に詰め込む苦行ストイックな勉強が好きな人は逆に回りくどく感じるかもね。そんな人はこのページ見てないだろうけど・笑
どんな特徴があるの?
『単語』と『使われるシチュエーション』と『実際の英文での使われ方』をまとめて勉強できる。例えばテーマが『留守電』なら『伝言(massage)』『締め切り(deadline)』『集まり(gathering)』が入った文章が出てくる、といった感じ。
常に『単語』と『その単語が出てくる文章』がセットなので、「あれ、この文章でこの単語使えるのかな?」なんて迷うこともない。要はパズルのピース(単語)と完成図(文章)、ピースをどこに置いたらいいかがまとめて学べるってこと。
そしてもう一点、大きな特徴がある。この教材は『目』と『手』と『耳』を駆使する。イメージイラストを見て単語が使われるシチュエーションを想像し、手で単語を書き、耳で発音をチェック。目と耳と手の三方向から知識を入れるので、かなり覚えやすい。特にリスニング、発音の確認ができるのは通信教材ならではの強みじゃないかな。単語帳にCDついてくることってめったにないもんね!
ヒアリングマラソンとの違いは?
この教材を作っているアルクの代表商品と言えば『ヒアリングマラソン』。『ヒアリングマラソン』と『ボキャビルMUST』、何が違うのか気になるよね。
この2つの最大の違いはズバリ『書くかどうか』。ヒアリングマラソンはその名のとおり聞いて聞いて聞きまくるものだけど、ボキャビルMUSTは書いて書いて書きまくる(笑)
あと、ヒアリングマラソンはとにかく文章の種類が豊富なのに対し、ボキャビルMUSTは覚えて欲しい単語に合わせた文章を厳選している、というイメージ。
基礎力をつけたい→ボキャビルMUST
基礎から一歩先に行きたい→ヒアリングマラソン
ってところかな。
どんなジャンルの単語を覚えられるの?
この教材で取り上げられている単語はどれも『日常で使う可能性が高い』『使い勝手のいい』単語。
『買い物』『電話の英語』『空港利用』『ビジネス』『健康』など、週ごとにテーマが決められていて、そのシチュエーションでよく使われる単語を一気に学んじゃおう、というスタイル。総単語数が3000語、日常でよく使われる単語が3000語と言われてるから、『普通の生活を送る上で必要な単語』がまるっと覚えられるって思っておけばいいんじゃないかな。
一日のノルマ、勉強期間は?
公式曰く『一日2~30分×週5回×6か月』。ちなみに一日に覚える単語数は『10個』。こうして聞くと結構ゆるくて取り組みやすく感じるよね。実際、一日あたりに学ぶ量は4ページ前後なので負担にはなりにくい。
ただし、この教材の肝は『毎日継続すること』なので、土日にまとめて4日分やるなどは推奨されていない。2~30分でいいから、必ず毎日やってほしい、とのこと。まあ暗記ゲーなんてそんなもんだよね
勉強法は?
CDを聞きながら、テキストを解くのが基本。
で、この教材のテキストは『書く』箇所がかなり多い。
スペルも書くし、意味も書くし、文章の穴埋めもする。勉強する際は100%書く場所があると思っていい。Q&Aでも『書くことを重視しています』と名言されている。(復習はCD聞くだけでもOK)テキストはB5サイズのリング式で、電車の中でも座っていれば書けるように工夫されているのは嬉しいところ。とはいえ、やっぱり机に座って解くのが一番かな。
ちゃんと覚えられるの?
単語の勉強で気になるのが『いつまで覚えていられるのか』。ぶっちゃけ一夜漬けで詰め込んだ単語の記憶なんか一日持たない。覚えるのは大変で忘れるのは一瞬って、何その無理ゲー(涙)
その『忘れやすさ』を克服するために、ボキャビルMUSTはいろんな工夫を凝らしている。
まず、毎日の勉強内容に『前日の復習』が盛り込まれている。わざわざ自分から復習をする必要がない。しかもそこで終わらず、週末の回でもまた復習させてくれる。これによって記憶が定着しやすくなるんだ。
さらに、この教材は単語を単語だけにせず、必ず文章やその単語を使うシチュエーションとセットにしている。
例えば、birthday(誕生日)という単語を学ぶときは、誕生日パーティーのイメージと『Happy Birthday!』のフレーズをセットで学ぶ感じ。この勉強法だと、単語を思い出すヒントが増えていくので、思い出しやすくなるんだ。
『忘れない』『思い出すキッカケを散りばめる』方法を駆使しているかいあって(?)11週間後に93%も覚えていたというデータが出ている。忘れさせない仕組みってのはほんと助かるよね。
単語帳とどこが違うの?
「単語なら単語帳でいいじゃん」という意見もあるかもしれない。
……しれないけど、この教材はそもそも『単語帳で単語を覚えられない人のための教材』なんだ(笑)
単語帳って、『どうあがいても単調』だよね。正直、あの単調さに耐えられる人はなかなかいないと思う。だからこそ、この教材は面白い単語勉強法を追及している。それも小手先のネタじゃなくて、きっちり実力がつく形で。
扱うのは海外旅行やビジネス電話など、使ってる様子が想像できるテーマ。覚えたい単語が自然に練りこまれた文章で学び、CDの音声でリスニングもバッチリフォロー。コラムコーナーではカタカナ英語と本来の意味の違いを解説したり、クロスワードが出てきたり。とにかく飽きさせない工夫が満載。
単語帳だとやる気が出ない、覚えられない人にはまさに救世主だよ。
あけてみた
というわけで、中身をご開帳!
中身を全部出すとこんな感じ。写真だと分かりづらいけれど、CDファイルには19枚ものCDが入っている。パッと見は単語強化教材とは思えない(笑)
テキストの中身はこんな感じ
見ての通り、書く場所がかなり多い…というか、書くことを中心に作られている。やはり単語は手で覚えるのが最強か……
あと、途中に『カタカナ英語を覚えよう』というちょっと変わったまめちしきコーナーがある。日本でのカタカナ英語が実際の英語ではどんな意味なのかを教えてくれるお役立ちコンテンツ。知っておくと便利……かも?
ちなみに月の最後にはマンスリーテストというものがある。単語メインの問題だけど、問題形式はTOEICに似てるのでTOEICテスト慣れにも使えるかも。
難易度は?
公式での推奨レベルは『英検3級、TOEIC350点~』だけど、このレベルの人だと最初はちょっとハードルが高く感じるかも。
取り上げられている文章そのものはやさしめだけど、イチから懇切丁寧に解説してくれるわけじゃないので注意。あと、文法はほぼスルーで進んでいく。完全初心者は『単語だけ覚えてゴリ押しする』という罠にはまる危険がある(笑)ので、そこは注意してね。
といっても、初心者には手も足も出ないと言うわけではなく、がんばれば何とかついていけるレベル……といえるんじゃないかな。
まとめると……
『使える単語』を『文中で使える形で』学べる教材。文章に練りこんだ形で単語を学んでいくので、「単語は知ってるけど使いどころが分からない」という心配がなく取り組める。会話に必須の単語や読み書きでよく出てくる単語が厳選されていて、TOEICなどの知識の底上げにもなる。まさに『隙のない単語勉強法』。
『書く』ことが主体、毎日コツコツ積み重ねるタイプの教材なので、一日30分も机に座ってられないという激務や子育て中の方にはちと厳しい面もあるかもしれないが、その時間を取れるなら単語も英文もリスニングも勉強できる。オトク(笑)
まとめると
単語の勉強してたら英語ができるようになっていた、そんな一石二鳥を目指す教材。1日30分の時間が取れるなら、最高の英語の基礎固め教材になりえる。